Aboutマスティック臨床研究会とは

本共済会の設立目的

NPO法人日本アジア口腔保健支援機構の活動の一環であり、歯科におけるプライマリケアを実践するために発足した研究会です。
天然生薬マスティック樹脂(漢名:洋乳香)を安全、効果的に使用することで家庭医療の充実を図り、マスティック精油、マスティック樹脂エキスを使用、治療の継続性ができることを目的とします。
マスティック樹脂の基礎研究は神奈川歯科大学、明海大学歯学部の協力を得て始まりました。
現在は、奥羽大学歯学部、松本歯科大学大学院等他大学とも連携、いままで海内外で多数の論文を発表し、臨床においては500以上の歯科医療施設において安全性を確認しております。
研究会では今後も基礎データー、臨床データを蓄積、公開することで、使用目的にあった医薬部外品の過磨き粉、ジェル、歯ブラシの開発などを行います。
又、開発された製品がどこでも簡単に手に入るように購入インフラを整備するため歯科医療関係者との 相互協力を行います。
研究会は患者ともに安心してメンテナンスを含め歯科でのプライマリケアに臨める体制作りを進めます。

Masticマスティックとは

ギリシャ南東部のエーゲ海に浮かぶヒオス島に自生する木から採取した樹液です。ギリシャでは500年以上前からこの樹液をガムのように噛む習慣があります。原産国はギリシャですが、中国の漢方古典「図経本草」には漢方生薬として記されています。
当研究会ではマスティックの殺菌力、抗菌力に注目し、過去、プライマリケアの実践に満足できるツールとして漢方うがい薬とマスティック歯磨き剤を開発しました。
マスティックガムはピロリ菌に対して有効であることが1998年のイギリスの医学誌に論文として掲載され注目を集めるようになりました。
マスティックを噛んでいる人々は消化器疾患が極めて少ないことが知られていましたが、日本歯周病学会において歯周病関連菌にも抗菌性を有することが明らかにされました。
マスティックには歯周病原因菌であるグラム陰性菌に対して特に強い感受性があり、他の口腔細菌に影響を及ぼしにくく、内毒素の強い歯周病原菌だけを選択的に抑えて減少させることが可能で当研究会は各大学との共同実験で証明しました。
バイオフィルムの初期形成に必要な凝集作用を持つフゾバクテリュウム・Nに対し感受性が高く、又自然免疫系好中球のアポトーシスを抑制、口腔内の免疫環境維持にも役立つことが(社)日本歯周病学会等、又海外でも発表されています。

Primary Careプライマリケアとは

プライマリケアとは、患者の予防から治療までの、一貫した責任を持つ医療形態であり、かかりつけ医療の基本であると考えます。

そこには、単に口腔内の疾患に対する治療処置だけでなく、患者の精神的、全身的背景を考慮し、疾病にかからないようにする口腔管理医療が重要となります。

現在、歯科診療においては、予約制にて診療を行っている医院がほとんどであり、予防処置もその中に組み込まれていますが、治療形態の側面からみると、医院の外来治療と治療の間における、家庭での治療の継続性がなく、そこが医科の診療形態との相違があります。

歯科領域に隣接医科領域として、耳鼻科、眼科、皮膚科など考えられるか、それらの科目については、投薬が自在であり、医院外来治療との間、家庭での、プライマルケアが当然のように充実しており、目薬、塗薬、投薬など、医師の裁量にて投薬を行い、医院での治療の継続を促し、治療効果を確実にしています。

歯科領域においても同様の治療形態を持つべきと考えます。
現在、その流れとして医科歯科連携のシステムが歯科領域においても提唱されるようになりました。

そこで、患者の症状、状態に合わせ院内より薬用歯磨剤や洗口剤を投与すべきであるとの考えから、マスティック臨床研究会は治療後のメンテナンスに対応、満足できる歯磨きジェルを開発し、家庭での予防、治療継続を行い、プライマリケアができることを目指し、実践するために開発したものがマスティック樹脂を配合した練り歯磨き剤です。